【半年収穫できるミカンの育て方】

ミカンの木の育て方。初めてのベストな苗木選び方から中級向けの隔年結果の対策まで詳しく説明しています。

ミカンの育て方 栽培カレンダーと収穫時期

ミカンの木育て方

ミカンの育て方。自宅でミカンの木を育てて収穫する方法について。初心者でも簡単に育てられるミカンは温暖な気候を好み冬の寒さにも強くておすすめです。ミカンは収穫量が増えるまでに5年以上かかります。できるだけ収穫時期ごとに苗木を揃えて栽培をはじめられることをおすすめします。自宅の庭や畑でミカンの木を育ててみましょう。


栽培に適した地域

ミカンは気候区分で中間地(新潟・茨城以西の標高が低めの地域)温暖地(太平洋岸)亜熱帯(沖縄)で栽培可能な果樹です。寒冷地より平均気温が低い地域での栽培には加温栽培が必要です。九州地方や四国瀬戸内海と関東にかけての太平洋沿岸地域でミカンを栽培されている地域では食べたい品種を選ぶだけで低温の心配をする必要はありません。

上記以外の地域では、栽培可能な気候かどうかを苗木を買う前に調べます。寒い地域ではうまく育てられないので防寒対策が必要になります。温暖地以外の方は、近年は温暖化により、これまでミカンの栽培が難しかった地域でも栽培が可能になってきました。

ミカンの品種の選び方・種類について

数多くあるミカンの品種を一部紹介いたします。ミカンには収穫時期によって9月から収穫可能な極早生(ごくわせ)、10月に収穫可能な早生(わせ)、11月から収穫可能な中生(なかて)、12月に収穫して貯蔵できる晩生(おくて)、2月まで貯蔵可能な最晩生という区分があります。

ミカン極早生品種の紹介…9月収穫

9月から収穫可能なニュー日南。9月上旬から収穫可能な日南の姫は地域の園芸店で入手しやすいです。宮本早生は9月中旬収穫です。日南一号は9月下旬収穫で入手しやすいです。三重南紀南一号や紀宝早生などがあります。

ミカン早生品種の紹介…10月上中旬収穫

10月上旬から収穫可能な岩崎早生と大分早生と由良早生は黄緑色のアオギリミカンです。上野早生は食味良好で同じく10月上旬から収穫できて入手しやすくおすすめです。興津早生は10月中旬から収穫できる定番品種でおすすめです。肥のあけぼのもまた10月中旬から収穫可能です。ほかには宮川早生や原口早生などがあります。

ミカン中生品種の紹介…11月収穫

佐世保温州は甘くておいしいみかんです。定番の南柑二十号は糖酸調和しており、石地中生も割と定番品種ですが隔年結果しやすいです。ほかには愛媛中生や山本温州などがあります。早香は糖度高いです。

ミカン晩生品種の紹介…12月収穫

どこの園芸店でも入手可能な大津四号と青島温州が定番です。近年解禁された静岡原産の寿太郎も遅くまで楽しめるのでおすすめです。

ミカンの種類の詳しい説明については、【ミカンと柑橘類の種類・品種の特徴一覧】ページをご覧ください。ここにはさらに詳しいそれぞれの品種の特徴を紹介しています。


ミカンの鉢植え栽培(プランター栽培)

ミカン、特に晩柑類の鉢植え栽培では満足できるような収穫はできないと思ったほうがよいでしょう。鉢栽培は通常より小さな小みかんがおすすめです。害虫や寒さをいかに防いで健康な葉を確保するかが栽培の成否を左右します。果実の育成に必要な健全な葉を残すことは栽培環境によっては難易度が高くイセリアカイガラムシなどの柑橘類を吸汁する害虫が少しでもいる庭では農薬が必要です。

鉢栽培をする場合は風通しと日当たりのよい場所がおすすめで冬季はそれほど水分や日光を必要としません。特に晩白柚のような大きな果実の品種は鉢植え栽培では葉も大きく数が少ないので1枚でも落ちれば致命的で難易度が高いです。カイガラムシがいない場所であるならアゲハチョウの幼虫による食害を防ぐ程度でミカンの鉢植え栽培は容易と思います。

栽培を楽しむコツ

ミカンは木をある程度まで大きくするまでに5年以上かかります。それまでの間は、ほとんど収穫ができませんので、密植栽培にして後で木を伐採すると初期の収穫量を稼げます。後で植えておけばよかったと後悔するよりも、気になった品種は積極的に植えていったほうが時間を年単位で損しません(私は4年くらい無駄にしました)。

ミカンは品種ごとに収穫時期が異なりますので9月から3月まで最大7か月間も味覚を楽しめます。ここはぜひ冒頭で紹介しました収穫時期のカレンダーを参考にいくつかの苗木を植えられることをおすすめしたいです。

用土

ミカンは温暖な環境と有機質に富んだ排水のよい弱酸性(PH5-5.5)の土壌が適しています。赤玉土に鹿沼土を少しブレンドして堆肥を1割ほど(腐葉土の場合は5%~7%ほど)漉き込み、植え付け時に根に触れないように肥料、苦土石灰(マグネシウム)を少量入れます。風で倒れないように支柱をしっかり立てます(すぐに斜めに倒れます)。市販のブレンド土を使う場合は堆肥や腐葉土などは不要です。赤玉土オンリーよりも鹿沼土ベースのほうがよいと思います。

植え付け時の剪定は不要です。

露地栽培の場合は土壌改良を行い排水性と通気性をよくしましょう。

鉢植えのポンカン
鉢植えのポンカンです。
見てのとおり、鉢植えでは満足のいくような収穫にはなりませんでした。

バーク堆肥の使用量について

バーク堆肥の使用量について少し考えてみました。「バーク堆肥の使用量は何リットルが正解かについての考察(2018, 筆者)」によると、柑橘の初回植え付け時に使用できるバーク堆肥の使用量を計算してみました。詳しくはリンク先のミニ論文をご覧ください。

おおよその目安ですが、植え付け植え替え時に1平方メートルあたり約21L(5.26kg)のバーク堆肥を投入し翌年約11L(2.75kg)を追加すると収量と根量ともに増えるという結果が示されています。要点だけ言うと、2年おきに1平方メートルあたり16L(4kg、4t/10a)を施す方法と、毎年1平方メートルあたり約8L(2kg、2t/10a)のバーク堆肥を投入する方法が安全量の最大値であると言えます。植木鉢であれば赤玉土または鹿沼土20リットルに対し500g/約2L/年(2年ごとの植え替えなら1kg/約4L)の割合で土づくりをするという計算になります。鉢植えの場合は気相がもともと多いのでその分堆肥を減らす必要があると思います。

腐葉土の場合、バーク堆肥よりC/N比が高いので、バーク堆肥よりも3分の1~2分の1ほど量を減らして使えばよいと思います。

ピートモス、パーライトもまた土壌改良剤として使えます。

堆肥は土壌の硬さを下げ気相を30%程度に近づけるためだけの物と思ったほうがいいかもしれません。また、一度堆肥を投入すると、定期的に足し続けないとその効果は薄れると思われますので無理して地面を掘り起こさないといけない深さに堆肥を投入することは現実的とは言えません。土が硬い(硬度20以上)と根がほとんど生じないという研究もあり、その内容によれば無施用無肥料が最も細根量が(特に表面10cm内に)多かったそうです(※11)。

これらのことをふまえると、露地栽培での改良目的の堆肥の量は0.5t/10a/年くらい、無難に2t/10a/年程度、多くても4t/10a/年までかと思います。具体量は上記ページの末尾に記載しておきましたのでご参考ください。

土づくりは計画的に行いましょう!

肥料

ミカンは有機質の堆肥で土壌を改善し、カリウム、リン酸(鶏糞、ようりんなど)で実つきや骨格をよくします。窒素肥料は葉を茂らせます。苦土石灰で土壌を中和し、苦土石灰中に含まれるマグネシウムが病気を予防しますので、私は石灰よりも苦土石灰(できれば粒状)や牡蠣殻をおすすめします。3月の花肥、5月下旬~6月上旬に与える実肥のほかに着果量が多い場合は秋口の8月末に肥料を与えます。10月中下旬~11月上旬にも肥料を与えて冬にも木に栄養を蓄えさせ花芽を養います。鶏糞が一番安価なので畑にたくさん肥料を撒くときにはおすすめで私もよく使っています。

営利栽培の場合は品種によって秋肥のタイミングが違いますので詳しくは専門の栽培法を参考にしてください。個人的なな見解を述べると9月と10月に利かせるための肥料(秋肥)は花芽形成のために必要な養分を木に貯蔵させるために必要であると思います。11月以降の花芽形成に9月10月の間に作られた養分の蓄積が欠かせないからです(※7)。

また、果実肥大期に窒素肥料が多すぎると果皮が粗く果皮歩合が多くなり、リン酸分が多いと果皮が滑らかになることが知られています。

早生ミカン

早生ミカン、これで約10年です。収穫量は10kgくらいです。

早生ミカン

同じ木の翌年の秋の様子です。腰ほどの位置にたわわにみかんが実りました。収穫量は20kgくらいです。低く仕立てることで収穫も手入れも、特にネット張りが楽です。

施肥量の割合

農林水産省のガイドラインから考えると、施肥量の年間割合は次の通りです(現在勉強中のため大体の目安としてご利用ください)。

苦土石灰
苦土石灰
10a 1a 1平方メートル 50cm四方 30cm四方
60kg(最小) 6kg 60g 15g 5.4g
100kg(最大) 10kg 100g 25g 9g
幼木
  • 1年生・・・成木の2倍程度
  • 2年生・・・成木の3倍程度
  • 3年生・・・成木の3.5倍程度
成木
ミカンの肥料比と施肥量(年間総合、非火山灰土壌)
極早生温州
面積
窒素(N)
リン酸(P)
カリウム(K)
10a
16kg
12kg
8kg
1a
1.6kg
1.2kg
800g
1m四方
16g
12g
8g
50cm四方
4g
3g
2g
早生温州/普通温州
面積
窒素(N)
リン酸(P)
カリウム(K)
10a
30kg
25kg
23kg
1a
3kg
2.5kg
2.3kg
1m四方
30g
25g
23g
50cm四方
7.5g
4.125g
5.75g

例えば8:8:8の普通化成を使う場合、4gのNに対し50g(計算式4÷8×100=50)の化成肥料または約80gの油粕、2年苗ではおよそ150gの化成肥料または約240g程度の油粕を用いればよいという計算になります。12cmポットであれば1平方メートルの分量のおよそ100分の1、24cmポットであれば100分の4、30cm鉢で0.07倍の量となる計算です。

ミカンの肥料比と施肥量(年間総合、火山灰土壌)
極早生温州
面積
窒素(N)
リン酸(P)
カリウム(K)
10a
13kg
12kg
7kg
1a
1.3kg
1.2kg
700g
1m四方
13g
12g
7g
50cm四方
3.25g
3g
1.75g
早生温州/普通温州
面積
窒素(N)
リン酸(P)
カリウム(K)
10a
25kg
23
13
1a
2.5kg
2.3kg
1.3kg
1m四方
25g
23g
13g
50cm四方
6.25g
5.75g
3.25g
極早生温州(日南1号)の施肥時期と割合
区分
秋肥1回目
秋肥2回目
施肥時期
2月下旬~3月上旬
-
10月上~下旬
10月上~下旬
施肥割合
30%
-
70%
-
極早生温州(宮本早生)の施肥時期と割合
区分
秋肥1回目
秋肥2回目
施肥時期
2月下旬~3月上旬
-
10月上~下旬
10月上~下旬
施肥割合
30%
-
30%
40%
早生温州および普通温州の施肥時期と割合
区分
秋肥1回目
秋肥2回目
施肥時期
2月下旬~3月上旬
5月下旬~6月上旬
11月上旬
-
施肥割合
40%
20%
40%
-

以上が農林水産省が示す(古い)ミカンの施肥についてです。

次は本ページで紹介している施肥時期の目安です。晩生向きの内容となっています。

柑橘類の施肥時期と割合
区分
初秋
施肥時期
3月下旬
5月下旬
9月上旬
10月下旬
施肥割合
40%
15%
15%
30%

夏肥の窒素(N)は他の時期より5%減らし、1回目(9月)の秋肥の窒素量は5%増やします。肥料の計算方法については「肥料の計算ページ」をご覧ください。

ミカンの木を大きくする方法

ミカンの木を元気に大きく育てるには、植え付け3年間はすべての蕾を摘み取り花を咲かせ結実しないようにします。新梢を強く芽欠きすると、芽欠きなしと比べると枝が長く、節間も長くなり、わずかに枝も太くなることがわかっています。前年度の秋枝を切り返すと翌年の伸長が長くなる傾向にあります。(2011, ‘させぼ温州’幼木樹における早期樹冠拡大のための新しょう管理技術を参考にしました。 )4年目からは少々味見用に果実を収穫することもできます。5年目以降は、栽培に失敗しなければ順調に収穫を楽しめます。

温州ミカンの由良早生
温州ミカンの由良早生
これで4年生くらいです。

ミカン栽培のコツ その2 日光によく当て、地温を確保する

植え付け1年目のミカン

ミカンは日当たりが命です。明るい日陰程度の環境では落果や害虫発生の原因となります。日光は晩白柚のように大きな果実となる品種ほど必要になります。地面を暖かく保つために白マルチなどを敷くと糖度が上昇する可能性があります(マルチは夏季に水分が不足しますので灌水が必要となり、愛媛県の公文書が参考になります)。上の写真は植え付けたばかりのミカン石地です。あたりにミカンへの日当たりを遮る物がない環境が必要です。

温度管理

ミカンは4年生になるまでは夏の暑さには耐えやすくても冬の寒さに弱いです。幼木のうちは冬にしっかり防寒します。5年生になると-5度程度の寒さに耐えられるようになります。

水やり

露地栽培の場合、水やりは基本的に必要ありません。7月後半の梅雨明けから8月にかけて乾燥した日照りが続くような日の朝夕は畑であっても灌水が必要です。ポリマルチで覆った場合は露地栽培でも水やりが必要です。鉢植えの場合は、春夏は毎日水やりを行い夏の水切れに注意し、冬は週1回か雨の当たる場所に置いてあるならほとんど水をやらなくても十分です。

専門的なことを言うと土が乾燥しやすい7月8月の水やりは成長阻害水分点であるpF3.0が果実の品質が優れます。無結果の場合はpF2.3が葉の生育が優れます(※11)。


剪定方法

ミカンの剪定

ミカンの剪定は弱剪定(全体の5%~10%以下、間引き剪定)が基本です。上図のように垂直に長く伸びた使い道のない発育枝(徒長枝)は付け根から切り取るか誘引します。日当たりと風通しがよくなるように剪定し、結果枝は切らないようにします。前年に伸びた短果枝(春枝・夏枝・秋枝)に翌年花が咲き実がなりますので切りすぎないように注意します。一か所から複数の結果枝が出ていると害虫の巣になりやすいのでまびきます。

ミカンの木の剪定は霜の心配がなくなった5月以降(温暖地は4月中下旬以降)に行います。寒い時期に剪定を行うと春に萌芽するめのエネルギーが不足します。

整枝(強い剪定)は裏年に行います。

木質化した幹を切る場合も5月~6月の間行い切り口に癒合剤を塗っておきます(※2)。なぜなら厳冬期に切ると翌春強い枝が出てきて木が不安定になるからです。発育枝(徒長枝)を途中で切る切り替えし剪定は行わず基部から切ります。なぜなら発育枝(徒長枝)を途中で半分に切っても直花(果)といっておいしい実になる花の発生が少ないからです(※2, ※5)。

受粉作業

ミカンは単為結果といって受粉作業は不要です。

摘果と摘蕾の目安と時期

柑橘類は結実数が多いほど1個あたりの重さや大きさが軽くなり、結実数が少ないほど1個あたりの重さと大きさが重くなります。

ミカンは隔年結果しやすいので摘蕾や摘果します。摘果は市販のミカンと同じようにする場合は葉20~25葉に1果、大き目サイズで25~30葉に1果、若木の場合や品質に関係なく連産したい場合はは40葉~45葉に1果、木を養生したい時は全摘果を目安にします。ミカンは幼木のうちはすべて摘蕾と摘果をします。摘蕾を怠り早期に果実をつけさせるといつまでたっても購入時の姿から木が成長しません。摘蕾に適した時期は中間地において5月上旬(温暖地は4月中下旬)です。摘果の時期は8月~10月です。

おいしい高糖度のミカンを生産したい場合は粗摘果時の摘果量を少なくします。早期に摘果すると不必要な夏枝秋枝が発生してしまいます。摘果しすぎると3Lや2L、それ以上の果皮硬く大味なドデカミカンがいくつも収穫できます(汗)そうかといってしっかり摘果しておかないと隔年結果性の強い品種は(筆者のように)翌年ほとんど収穫できなくなります。おすすめなのが摘果不要の隔年結果しづらい品種です。

裏年の摘果は過密になっている場所だけ行います。

近年の栽培方法である農研機構「カンキツ連年安定生産のための技術マニュアル」によると摘果の時期は粗摘果と仕上げ摘果に分けられます。粗摘果は総摘果量の3分の1から5分の1、仕上げ摘果はその残りの割合で摘果します。粗摘果の時期は果実が肥大してくる8月から9月上中旬にかけて行われます。仕上げ摘果は9月中旬から10月中旬にかけて行われます。摘果の狙いは隔年結果を予防し高糖度のミカンを生産することです。

ミカンの摘果のポイントは、皮が粗いものや果実が小さすぎるもの(SSや3S)、上向き果で日焼けが予想されるもの、大玉になるものを摘果します。おいしいミカンは枝垂れた枝先にほどほどの大きさで実ります。

超ドデカミカン!5Lか6Lか?
超ドデカミカン!5Lか6Lか?

露地栽培の場合、植え付けてから2年くらいはすべて摘蕾して木を大きくすることに専念しましょう。鉢栽培の場合は購入翌年から少量収穫することも可能ですがはじめから味見ばかりをしていると収穫が安定しなくなるおそれがあります。せめて1果にとどめないと翌年でも0果と比べて30%~50%程度の木の大きさの差が出ます(※6)。

ミカンの木は見た目以上に繊細です。

花芽分化期

ウンシュウミカンの花芽分化期は9月下旬から3月下旬までの間です。この時期に葉や幹、根に貯蔵したデンプン量で次回の開花量が決まります(※8)。花芽を増やすためには標準量の施肥のほか、葉数の確保および着果量の調節、冬季に氷点下の低温に遭遇しづらいよう管理する必要があります。


隔年結果

ミカンの栽培者を悩ます隔年結果。隔年結果とは表年(成り年)と裏年(成らない年)を交互または不規則に繰り返すことを言います。隔年結果の原因は育て方はミカンの木の性質に対し摘蕾摘果不足や葉の枚数不足など栽培管理がうまくいっていないことも関係しています。樹勢の強い品種ほど隔年結果の傾向があるともいわれますが、収穫時期が遅くなるほど木への負担が増えて隔年結果の原因に繋がっているともいえます。特に12月以降に収穫する品種は隔年結果の傾向がよく見られます。隔年結果は自然現象なのでそれ自体は悪いことではありません。対策として樹勢の弱い品種を選択する方法もありますが、筆者の栽培経験では樹勢の弱い品種は年数が経過しても木が大きくなり難く、樹勢の弱い品種でも貯蔵養分が不足していると隔年結果しています。隔年結果を抑えるためには強剪定を避けて弱剪定にする方法が採られています(※2)。しかし樹勢の強い品種は直上の徒長枝や5枚以上の有葉果などが発生しやすく皮が厚くなり大玉化しやすい性質が見られます(※3)。

隔年結果の原因のひとつは貯蔵養分(根中のデンプン率)が関係しています。根中のデンプン率がおむね1%以下になると隔年結果になるといわれます(※2)。他には実らせすぎたり寒さで落葉したり、病害虫などのさまざまなストレスが関係しています。デンプンの含有量が少ないと花芽がつきにくいという研究結果が出ています。12月以降収穫の品種に隔年結果が強い傾向が見られる理由は果実に養分を送るため花に必要な樹の養分を使い果たしてしまうことが理由のひとつに考えられます(※4) 。光合成などによる貯蔵養分の不足は冬季の活動量が低下する中間地ではより深刻な問題が生じます。

家庭でできる対策としては摘果をしっかりすることと樹上完熟をやめ、なるべく早く収穫を終えることです。そして花芽分化時期がはじまる11月頃には地面に黒色のマルチングをして敷き藁をするなどして地温を高め(藁の上にマルチをしたほうがより暖かくなるでしょう)、木も被覆することで若干活動量を上げ光合成量を増やせることが考えられます(一応私の考えです)。あるいは7月の梅雨明けからマルチを敷き水ストレスを緩和するという方法もあります。ミカンは中間地においても成長するにつれて防寒なしでも大丈夫ですが、花芽分化を考えると落葉せずとも防寒したほうが正解かもしれません。現在はハウスと同等の効果が得られる被覆資材もありますので涼しい時期も被覆する栽培方法や不織布のべたがけ法もあります。

もしも普段より高糖度のミカンが採れたら木の心配をしてあげましょう。

着果数と隔年結果の関係

宮川早生の2年生樹で研究した研究論文「‘宮川早生’ウンシュウ幼木の着果数の違いが樹体成長、養分含量並びに果実品質に及ぼす影響(2000, 愛媛大学)」から葉数と着果数、根のデンプン量について興味深いデータが載ってましたので新たに考察を加えました。この研究では0~6果のミカンをならせ、葉の数や面積、果実の品質や根量について調査しています。面白いことに果葉比1:40、つまり旧葉40枚につき1果残したミカンの太根のデンプン含有量が1を切っているのです。葉が50枚に近づくとデンプン量は1%を上回り、75枚を超えると8%以上になっています。前の項でデンプン量が1%を切ると隔年結果になるだろうというお話をしました。ミカンの摘果は玉のサイズや収穫時期によりおおむね20~30枚といわれます。しかしこの標準的な摘果量そのものが隔年結果を引き起こす原因になっているのかもしれません。つまり市場のニーズに応えて無理に小玉化・高糖度化していることが隔年結果に繋がっているとも考えられます。この実験では着果数が多くなり根量が減少するほど高糖度になるという結果も出ています。夏秋葉の枚数とデンプン含有量は相関関係にありました。これは2年生樹での実験なので、木が大きくなってきたら実験の果葉比で同様のことがいえるかわかりませんが、隔年結果は果葉比と関係があるといえましょう。

‘宮川早生’ウンシュウ幼木の着果数の違いが樹体成長、養分含量並びに果実品質に及ぼす影響(2000, 愛媛大学)から着果数の違いが根のデンプン含量に及ぼす影響図(p.13)
‘宮川早生’ウンシュウ幼木の着果数の違いが樹体成長、養分含量並びに果実品質に及ぼす影響(2000, 愛媛大学)から着果数の違いが根のデンプン含量に及ぼす影響図(p.13)

枝別全摘果

隔年結果を解消するのではなく、隔年結果の性質を利用して1本の樹体に交互に結実させる方法が考案されています。「枝別全摘果法によるウンシュウミカンの隔年結果防止とその生理機構の解明(1996年, ※10)」という著書によれば、枝径2~2.5cmの側枝(そくし)に全摘果と無摘果の枝を混在させて、従来の間引き摘果の2倍の量をならせます。そして翌年はその逆を行います。この方法では枝別全摘果を行った木は慣行の間引き摘果を行った木よりも収量が30%上昇し、収量の振れ幅が小さくなりました。そして2L果の割合も減りML果の割合が増えました。

枝別全摘果はミカンの着果過多の性質を利用した栽培法といえますが、これなら同じ品種の木を2本植えて交互に全摘果したほうが、摘果した場所も忘れにくいので簡単ではないかと思います。


有葉花(果)と直花(果)

果実品質に影響のある有葉花(果)と直花について。有葉花(果)とは、文字通り葉が数枚付いた状態の花(果実)のことです。直花は落葉樹でいえば短果枝のようなもので葉を伴わないごく短い茎に生じた花(果実)です。有葉果は大玉化しやすく人によっては好まれなくなり葉5枚以上の有葉果は摘果の対象とする手法と、残す手法に分かれました。青島温州においては明らかに有葉果は大玉化する傾向にあります(※5)。左記の調査によれば、青島において葉4枚以下の有葉果と葉5枚以上の有葉果では大玉の比率が倍近く異なります。このことから、他の品種に同じことがいえるかどうかわかりませんが、大玉を一切採らない栽培法での摘果は3枚~4枚以上の有葉果の摘果が適しているのではないかと考えられます。また果梗の太い枝も大玉化しやすいので摘果の対象とすることがあります。これらの大玉化しやすい果実を摘果することにより隔年結果を抑える技術があります。

直花と有葉花
直花と有葉花

このことで気づいたのですが、柑橘類には5月初めに1番に大きくなる花と遅れて発生する小さな蕾の二種類があります。もしかしたら1番花は大玉化しやすいのではないか?と疑問に思うのです。摘蕾の時に1番花を優先して取るとミカンはどうなるか?ちょっと気になります。

果梗枝

果梗枝(かこうし)とは、前年に果実をつけたミカンの枝のことです。果梗枝は発育枝(徒長枝)が発生しやすいという特徴があります。果梗枝に有葉花や直花がつくことはほとんどありません(※5)。果梗枝をどう扱うかがプロの技の見せどころでしょう。

果梗枝の図
果梗枝の図

ふと気付いたのですが、収穫時に輪状芽の外側で切るか内側で切るかでも発育枝の出に違いがあるのではないかと思います。輪状芽の内側(基部の側)で果実を収穫したり、大玉果の果梗を収穫時に切った場合、翌年育ちの良い枝が生じるのではないかと。従来の方法では葉2~3枚付けて収穫するという根拠不明の定説がありますが、本当にそれが正しいのかみなさんも観察してみてくださいね。

剪定と摘葉(上級編)

この章で述べる剪定はこれまでのべた隔年結果と春枝、夏枝、秋枝、そして果梗枝や摘果枝、有葉花と直花の区別が付いている人に向けた説明です。先の剪定で述べた内容は、剪定時期は5月以降が木の生態に配慮して安全であるという内容でした。隔年結果と大玉果という問題の観点からは間引き剪定において太い果梗を優先して剪定するという方法が考えられます。直立で太い枝は発育枝(徒長枝)や有葉枝になる割合が高く、結果母枝としての利用価値が無いなら剪定の対象枝になると思われます。直花を増やす方法として、摘葉するという方法があります。太くて長い夏梢を9月下旬から10月中旬までに摘葉すると直花が増えるという研究結果があります。しかし摘葉すると直花が増えるかわりに発育枝の発生本数が増えるデメリットがあります。中間地の場合、摘葉すると寒さでそのまま枯れてしまうおそれがあります。摘葉を行った枝は翌年に短い梢を多くつけ、翌々年に花を咲かせ実ります。

裏年に果梗枝の剪定を行います。(※文献No.5より)

病害虫

ミカンの害虫は小さな虫たちです。カイガラムシとアブラムシは葉を黒く汚し木を弱らせ果実品質を著しく低下させます。ハモグリバエ(エカキムシ)は葉を食害し、葉の生育を阻害します。アゲハチョウの幼虫は葉を食べつくし幼木は枯死に至ります。カミキリムシはちょうど根元の接ぎ木あたりを食害しますので樹幹内に侵入されないような工夫があったほうが安心です。ハダニには葉水を行い防除します。ミカンかいよう病は果実にかさぶた状の斑点が生じます。風に揺れたトゲや葉が果実に擦り傷を負わせます。

害虫のアオムシ
ミカンの害虫のアオムシ

アオムシは捕殺するほか、有機栽培ではBT剤がそこそこ効きます(※長雨で農薬は落ちます)。

害虫のハモグリバエ(エカキムシ)
害虫のハモグリバエ(エカキムシ)

ハモグリバエは新しい葉の中に潜り込んで内部を食害します。有機栽培ではBT剤が有効です。

ミカンの害虫イセリアカイガラムシ

このイセリアカイガラムシという害虫はたいへん厄介で、すべて取り除き冬季にマシン油を散布しても絶滅させることは困難です。こうなってしまうと、かなりの重症で樹勢が衰え苗木が衰弱します。この白いカイガラムシを見かけたら、放置せずに手作業で除去しましょう。日当たりと風通しの悪い場所で発生します。カイガラムシにはマシン油乳剤(有機JASを満たす)を使用します。

筆者の場合、ハモグリバエやアゲハチョウの幼虫にはトアロー水和剤というBT剤を開花直前に一度、秋の防寒前にも使用しています。この殺虫剤はゼンターリのように芽胞を含んでおらず結晶毒素だけなので環境への影響は限定的と思います。ハダニ対策にはイオウフロアブル(有機JASを満たす)、マシン油乳剤を使っています。

トアロー水和剤などはマニアックな園芸店に行かないと買えませんが、マシン油乳剤はお近くのホームセンターで入手可能です。

冬季の防寒対策と耐寒性について

ミカンの防寒対策

ここでは私の考案した防寒対策をご紹介します。ミカンは地域によっては冬季に防寒対策が必要です。防寒で最も気を付けたいのが蒸れて葉がかびてしまうことです。葉が蒸れないように、光を遮らないようにすることが防寒のコツです。関東以西の-5度までの地域でこの程度の降雪量なら上図のように、防虫ネットだけでもミカンを防寒することが可能です。

防寒する際には通気性を確保し内部にカビが発生しないようにします。ビニール被覆は結露は蒸散などで葉の健康状態が悪くなります。少々日差しが暖かになってくると袋の内部が蒸れやすくなります。まずは湿度が籠らない防虫ネットやなどの通気性のある素材で巻いたあとにビニールを使い上部に湿気を出す道をを開けつつサイドにも穴を開けて被覆するとよいでしょう。防寒する前は農薬を散布して害虫まで越冬しないようにします。

春になったからといって一気に覆いを外す場合も夜間の急な寒さや霜で落葉することがありますので慎重に外しましょう。ミカンの木は冬の乾燥した風にも弱いです。防寒ネットを外すタイミングは、十分に暖かくなってからです。間違っても防寒対策を行う前に剪定しないようにしましょう、余計に木が寒くなりますから。

高糖度なミカンはどうやって作るの?

ミカンの糖度は15度近く

筆者がこれまでミカンを栽培してきた僅かな経験から、ミカンの糖度を上げるためには、収穫時期までに日光が当たった時間が一番重要であることがわかりました。日没までに日陰になる場所では糖度がベストな状態から1~2度落ちることもわかりました。肥料については、鶏糞をメインとした100%有機肥料のみで冬季以外の農薬散布は一切無しでこのように高糖度になりました。化成肥料やアミノ酸など特別な肥料は一切使っていません。あと考えられる手段は秋季からマルチングで地温を上げて根を活性化させることです。ミカンの産地では冬季以外の年間を通してのマルチングが行われているようですが、家庭では栽培面積も小規模ですから、秋以降のマルチングでもよいと思います。もともと糖度が上がらない品種もあります。

そしてこれまでご説明した内容からわかるように、ミカンは着果量が多く平均が小玉化するほど糖度が高くなる傾向にあり、糖度13度を超えると翌年の結実に影響を生じます。小さなミカンのほうがおいしいと言われる理由はここにあります。

収穫時期と収穫方法、袋掛

収穫が近いミカンの木

収穫が近いミカンの木、10月中旬、おいしそうに見えても、実はこのミカンの食べごろは11月中〜12月中旬です!

ミカンの収穫

ミカンの収穫時期は品種によって異なり早いものでは9月から収穫でき遅いものでは樹上越冬で3月まで収穫できます。ミカンの収穫はこの写真のように葉1~2枚程度を付けて、剪定鋏で丁寧に枝を切ります(昔からそういわれてますが、私は葉を枝に残して収穫したほうがよいのではないかと思います)。無理に果実を引っ張ると枝が傷みます。ミカンは収穫鋏より、剪定鋏で収穫したほうが何かと便利です。

由良早生ミカンの収穫と糖度

これは由良早生といって10月中旬に収穫できるあおぎりミカンです。まだ果皮が緑色をしていて若干黄色くなってきたなという時期が収穫の適期です。完全に果皮が着色すると酸味が落ちて風味がイマイチになります。早生なので糖度は並みでしたが酸味おだやかで外側の果皮が薄く、家庭菜園にしてはなかなかイケてました。

品種や地域によりミカンの収穫時期は異なります。ミカンを樹上越冬させる場合は袋かけを行い寒さから果実を守ります。カラスのような野鳥はオレンジ色を見ると食べ物ではないかと思う傾向があり私もよくオレンジ色の袋がやられます。最良なのが、緑色の果実袋です。緑色の袋は紫外線を通しにくいほか、ステルス機能がついてます!(^^)!

接木と増やし方

柑橘類の接木
柑橘類の接木

ミカンの木は接木によって増殖することができます。接木方法は一般の割り接ぎや切り接ぎ、芽接ぎという方法を用います。台木は矮性のヒリュウ台を用いますが、家庭では選抜した実生苗でもよいでしょう。接木のポイントは接合部をしっかりと接木テープで巻いて、全体をビニール袋で覆い高湿度を保ちます。

愛好家やプロの間ではニューメデールという接木テープが成功率が高くなるので人気です。

保存方法と減酸

ミカンは冷暗所で保存します。適度に湿度があり、涼しくて暗い場所で保管します。湿度が低すぎるとしなびてきます。私は一応、洗浄してから保存します。酸っぱいミカンは収穫時期を遅らせるかしばらく冷暗所で保管することにより酸度が低くなります。長期保存する場合は湿度80%の状態で5度程度の低温で保管します(「ミカンの作業便利帳」より)。

有機栽培、温暖期の農薬不使用ではこのように汚くなるも中は大丈夫ですので安心して食べられます。きれいなミカンを収穫されたいのであれば、殺虫剤が必要です。

同じ木の翌年のみかんの収穫です。マシン油乳剤という有機栽培でも使える農薬を使いました。木の成長とともに収穫量が大きく増え(個数で約2倍)マシン油乳剤のおかげで品質がよくなりましたが、湿っぽいところにカイガラムシがみかんの表面に付着していました。

おすすめ書籍のご案内

ミカンの育て方について書かれた本の紹介です。基本的なことはNHK趣味の園芸「柑橘類」が一番おすすめです。少々難しいことは「高糖度・連産のミカンつくり」がおすすめです。


ミカンの作業便利帳―高品質化への作業改善レベルアップにおすすめです。
おすすめの苗木のご案内

いくつかミカンの苗木を紹介したいと思います。定番品種が良いという人は宮川早生と興津早生と青島温州で決まりです!私のおすすめ品種は日南の姫と上野早生と田口早生と寿太郎の4本で秋から正月以降まで長期間収穫でき隔年結果性も青島などより低い栽培プログラムです!どんな品種があるかは筆者のページ「柑橘類の品種一覧ページ」をご覧ください。

みかん 苗木 【 興津早生 ( おきつ) 】 温州みかん 2年生 接ぎ木 苗 果...10月下旬11月に熟す定番品種で年内に食べられます。H24日本で3位の栽培面積です。

みかん 苗木 【 青島温州みかん 】 3年生 接ぎ木 地中ポット大苗 【産地で剪...12月上中旬収穫食べごろ1月以降の貯蔵ミカンです。超定番品種でお正月に食べられます。H24日本で2位の栽培面積のミカンです。

【スイートスプリング】4年生接木苗ミカンではありませんが、ミカンと似た風味で育てやすく私も栽培しています!

寿太郎みかん 2年生 接ぎ木苗晩生のミカンです。私も栽培していました(枯らしてしまいました)。11月下完全着色12月収穫、3月まで低温湿度80%で貯蔵できます。温暖地ではおすすめ!

宮川早生 3年生接木苗 大苗H24日本で生産面積No.1のミカンです。10月下11月中。

柑橘類 田口早生(たぐちわせ) 2年生苗隔年結果性は中で豊産性。浮皮少なく興津早生より糖度高く酸度低く熟期は11月上12月。香気少。


隔年結果という課題

ミカン栽培の一番の悩みは隔年結果です。隔年結果とは毎年連続して実がならず、実のなる年(表年)と実のならない年(裏年)を交互に繰り返すことです。隔年結果を予防し毎年ミカンを連産するためには摘果が一番重要な役割を果たします。そして葉の枚数を確保するかが冬の中間地での課題です。しっかり摘蕾摘果しても冬の寒さで落葉してしまうと次の春に花芽がつきません。乾燥した北風からミカンの葉を守ることも連年生産に繋がります。

ミカンの隔年結果
ミカンの隔年結果(最も酷い時)

大雪が降った翌年のミカンの木です。1個程度しか実がなりませんでした。温暖地では雪による影響は低いですが、数十センチ積もる筆者のような地域では隔年結果と雪は関連が深いです。

摘果と品質の課題

私の経験では無秩序(適当)に摘果をすると大玉で皮が厚く糖度が乗らないおおざっぱな味のミカンが出来上がりました。大きなミカンが採れたと喜んでいると、小さいミカンのほうがおいしいというのです。農研機構の発表内容によれば、2年枝の枝先に下垂するように実るミカンがおいしいといわれます。また果皮の気泡が粗いミカンも甘くないミカンになるそうです。浮皮といってミカンの皮と実の間に隙間ができることも品質としてはよくありません。果梗の太いミカンも大玉になりやすいそうです。おいしくないミカンができたら落胆せずにシロップ漬けやゼリーにしてみてはどうでしょうか?

ジベレリンによる花芽過多の予防

ミカンは花芽抑制による樹勢の維持の目的でジベレリンを使用することができます。ジベレリンの散布時期は11月から1月の間です。ジベレリンはマシン油乳剤に加用することができます。散布部位は木全体または必要な枝で溶液の濃度は、マシン油に加用する場合は2.5ppm、プロヒドロジャスモンに加用する場合は10ppm、ジベレリン単体では25ppmから50ppmの濃度です(平成28年度の内容です)。

ミカンの花芽分化は11月から3月中旬頃にかけて起こります。

ご紹介しました栽培法の裏付けとなる、私のミカンの栽培記録です。偽物の栽培方法を作ったことのない人が専門家を偽り説明しているサイトが多い中、私は実際にミカンを育ててわかったことだけを述べています。ミカン栽培は決して簡単なことではありません。よかったら苦難と楽しみの日々をご覧ください。

著作権について

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更新履歴
  • 2018年10月15日: 今年の写真を追加しました。
  • 2018年5月16日: 根のデンプン量と隔年結果の関係について考察を加えました。
  • 2018年5月15日: 着果数と葉数とデンプンの関係について考察を加えました。
  • 2018年5月14日: バーク堆肥とパーライト等土壌改良剤についての研究結果を掲載しました。
  • 2018年5月9日:有葉果と隔年結果について考察を加えマルチングの必要性について独自の見解を述べました。学んで考えが変わったので収穫時の説明を変更しました。
  • 2018年5月8日:栽培カレンダーを新調し摘果と接木、隔年結果や花芽について新たに述べました。
  • 2017年11月27日:本年のみかんの収穫の写真を公開しました。
  • 2017年2月26日:冬季の脳卒中のリスクを考慮した栽培カレンダーに改定しました。
  • 2016年12月27日:ページを公開しました。
参考・引用文献
あとがき

趣味栽培といっても、なかなか実りがない原因を科学的に追究していったらやたら詳しくなってしまいました(苦笑)おそらくこのページは日本一詳しい中晩柑の育て方になっています。みなさんにとってはたかがネットの1ページかもしれませんが、私はこのページを作るために数日どころか数十日は時間を割いています。それでもまだまだ調査しきれていません。栽培指導書を作るのって本当にたいへんなんですね。研究実例が豊富にあるので有難いです。